プログラミング教室や音楽教育に役立つScratchアプリなど – 2023年度卒業研究論文のタイトルの紹介

研究テーマの紹介

・打楽器演奏ロボットをリズムマシンにするScratch拡張機能とリズム演奏システムの開発

ビジュアルプログラミング言語のScratchは視覚的にプログラミングを楽しく学べる。Scratchは学校現場では活用されているが、音楽の授業等でリズム演奏を探究できる実際的なアプリが殆ど見られない状況にある。本研究では、プログラミング教育や音楽教育に役立てられる本格的なリズム演奏システムを開発した。MIDIに対応しているので、一人一台端末は勿論、研究室で開発している様々な打楽器演奏ロボット(MUSICROBOT)を使って臨場感ある生演奏を楽しめる。

・Scratchの特徴を生かしたインタラクティブなリズム練習支援システムの開発

音楽のリズムに思い通りに合わせられないと思い悩むことは、音楽の授業への学習意欲の低下や、その後の人生において音楽への苦手意識を持つ事になりかねない。打楽器は、視覚的にリズムをとらえ易い点において優れているので、打楽器を活用したリズム練習支援は大切である。本研究では、簡単にリズムの作成が出来、打楽器によるリズム演奏の練習と評価が行えるインタラクティブなリズム練習支援システムを開発した。リズム演奏のタイミングがどの程度合っているかを楽しく学べること、また、様々なインターフェースで演奏できるように工夫している。

・ノリやグルーヴ感を探求できるScratchによるリズム学習支援システムの開発

体を動かしたくなる音楽の高揚感をノリやグルーヴと言うが、小学校の音楽教育で学ぶ事が殆ど無い状況である。一方、小学校ではプログラミングの授業が必修化され、プログラミング教材としてビジュアルプログラミングが注目されている。そこで本研究ではScratchにより、ノリやグルーヴ感を楽しく探究出来るリズム学習支援システムをした。MIDIに対応しているので、打楽器演奏ロボット (MUSICROBOT)の生演奏でノリやグルーヴ感を臨場感高く学習できる。

・カメラ撮像によるモーション演奏支援システムの開発

全身を使ったアミューズメント性の高い演奏アプリ開発として、演奏トリガーの動作として、カメラの前でジャンプすることで打楽器を演奏できるモーション演奏システムを開発した。カメラ撮像とすることで、センサを体に装着する手間が無い。ジャンプが出来れば、障がいを超えて、打楽器で合奏に参加できる。MIDIに対応しているので、一人一台端末は勿論、打楽器演奏ロボット(MUSICROBOT)による生演奏も楽しめる。

・楽器及び歌唱練習を支援するための演奏音可視化システムの開発

児童生徒の能力に寄り添って、リコーダーやピアニカなどの楽器の演奏方法を教えることは、教師側のスキルの問題や、今日の教師の働き方改革に関わる指導時間などの問題から、難しい状況がある。本研究では、楽器練習に役立つ演奏音の可視化システムを開発した。CDや動画による演奏手本による教材とは異なり、インタラクティブに楽器練習を支援できる。意図通りに演奏できているかを視覚的に把握できる。