2019 台風15号の大災害では1秒でも早い復旧をお祈り申し上げます。
今回の災害の発生時からtwitterの書き込み、特にラジオに関わるつぶやきを追跡し整理しました。たくさんの重要なつぶやきがございました。キーワード『ラジオ』に関わる内容ですが、今後の災害時の教訓になると思うので、整理した内容の一部から、公式引用しながら、災害時のラジオの重要性についてまとめました。
教訓1 災害時の情報ライフラインにはラジオ受信機が必須であること
2019.9.8(~9日未明) 台風15号による首都圏への災害では、大停電ではテレビ、スマホ、ネットはまったく機能しなかった。電池切れでスマホは単なる無機質な板になった。311や北海道のブラックアウトの時もそうでしたが、今回も被災者によるラジオ受信器の重要性が多くつぶやかれた。頼れるのは新聞とラジオ、アナログな方法が最後には役立つということでした。
Twitterから:
「Twitterで復旧情報を配信」「HPにて災害情報をご確認下さい」ってのをよく見るんだけど、停電してた時はそのTwitterもHPも車で移動しなきゃ見れなかった(電波もなかった)から市役所の放送かラジオで教えてくれとは思ってた
— 古河 三人 (@furukawasan) September 13, 2019
千葉の停電だけじゃなくて、ネットラジオしか知らない世代が増えてきた中、
1台でなんでも出来るスマホが、電気が無くなっただけでただのガラスと金属の板。やっぱり、電池で動くダイヤル式のラジオと、広範囲で受信できるAM放送は無くしちゃいけないと思う。
— ひろすけ (@hiros_k_) September 13, 2019
停電なう。
テレビが見れないので、テレビで流れている給水所、充電施設情報は全く被災地に届かない。
Twitterの「被災地に届け」は届かない。
ラジオ最強。プロパンガスがめっちゃ心強い。
— mako123 (@mako12316) September 12, 2019
停電断水に厳しい暑さのなかラジオリクエストで流れた『パプリカ』に涙。子どもが喜ぶ姿に励まされる人がどれだけいただろう
米津さん本当にありがとうございます— ayumi ui (@UiAyumi) September 13, 2019
バッテリいよいよヤバく。
4G回線も途切れ途切れ。
学校との連絡も取れず。
食料と水の配給を市役所で行ってるとNHKのラジオで知った。
他のラジオは停電情報や渋滞情報ばかり。
明日生きれるか微妙。— BAR ENCOUNT@跡地? (@OWNER8819) September 10, 2019
今回の停電で思った事。
通信が出来ずラジオを聞いていたら、給水関係の情報を伝えていましたが、最後に詳しくは各市町村のHPで確認してください。と言っていた。
電気も携帯も使えないのにどうやって確認するんだ~!#千葉停電 #八街— 今野 季佳 (@rika_himrock) September 13, 2019
テレビ画面の一部分で情報を流しても、停電でテレビが見られない今、災害弱者にはラジオしかないのだ。
ラジオ放送局の皆様❗番組の進行事情はあると思いますが、情報提供の方法を今一度お考え直しください❗#BlueOcean#シンクロ#スカロケ#tspg#tokyofm#古賀涼子— ゆきんこ (@yukinko2791) September 13, 2019
停電プラス、ネット不可。
ツイッターやライン以外の情報入手を考えたほうがいいかも?ラジオが役に立ちました。
後、乾電池式充電器、車で充電できるスマホアクセサリが、手に入らなかった。
防災グッズの中に、電池、手動式の充電器があると、いいかもしれない。
— きさらん@ありがとうマジミラ! (@g_g_kisaran) September 12, 2019
地域密着の情報はテレビよりラジオが特化してる。停電でも電池で稼動でき、ローカル局が一番受信しやすい。災害時は威力を発揮できるツールだったはず。今回の千葉停電、千葉断水事案では、高齢者のインタビューでも停電でテレビが見れないから情報がわからない…とラジオに全くフックしていない。
— ガッテム竹内(元ハガキ職人) (@gtt214214) September 16, 2019
皆さん、こんにちは♪
9日未明に停電してから、復旧して電気がつくのに、まるまる4日間かかりました。
停電すると、携帯電話の基地局も停電するので、基地局のバッテリーが無くなるとSNSやネットは使用出来なくなります。
ラジオの情報のみが、情報源になります。乾電池で動くラジオを用意しましょう。— コロポックル (@koropokuru) September 16, 2019
教訓2 災害時に聴くラジオ放送局を選ぶ必要がある
twitterから:
停電でニュースも見れないし
ラジオを聞いててもどこも報道してくれない pic.twitter.com/FMpNYehCwa— りく (@Rchan23o) September 10, 2019
ラジオ放送局の方。
千葉県南部の天気予報を出来るだけ多く放送してください!
停電している地区ではテレビも見れず、携帯も繋がらず、インターネットが閲覧できない状況の方がいます。
二次災害が起こらないようにどうかお願いします。#ラジオ #天気予報#防災#千葉県#南房総#拡散希望
— 栗花知歩 (@chim1995725) September 15, 2019
停電1日だったから割りと楽観視してたけど、3日続いたら心折れそう。
あと携帯の電波がなくなるのはかなり精神的ダメージでかい。マジで不安になる。
ラジオもいいんだけど、災害情報だけ一日中聞いてると参ってくるからたまに普通の番組やってほしいと思った。— ぴのんち@JKインフルエンサー (@pippicozamurai) September 16, 2019
情報を得ようと思っても、停電。車で充電しても通信障害。AMラジオを聞いても災害情報何もない(今内閣改造とかどーでもいいわ!って言ってて確かにな…となった)。情報が本当に入ってこなかったと。
— 白ごま (@sh1r0g0ma) September 16, 2019
千葉県には県域のAMラジオ放送局が無いです。
ニッポン放送、TBSラジオ、文化放送などの100Kw局は、関東広域圏の広域放送ですから、千葉県内の情報に特化した放送をワイドでずっと放送出来ない、小回りが効かない状況です。NHKはNHK千葉放送局として、FM放送のみ、中継局が4つあります。5Kwの民放FM局としてbayFMがありますが、オンエア中の番組を見ると音楽番組などが主体のようで、ライフライン情報の連続放送が難しかった状況です。つぶやかれています。
千葉県内には20WのコミュニティーFMが5局あるようです。ローカル情報は頼れるかもしれませんが、千葉県全域にどれだけサービスされたかは不明です。
千葉県内に5KwのAMで、NHK千葉第一放送(仮称)や千葉ラジオ(仮称)のような中波AMの広域伝搬性を活かしたAM放送局がNHKと民放の選択肢として存在したなら、情報はもっと効果的に伝わった可能性があります。ただ県域放送の課題から、話は単純では無さそうです。
教訓3 ラジオ受信器が最低2台あると理想的
非常時に持ち出す袋やカバンに必ずラジオ受信器を入れておく。理想は最低2台です。テレビやスマホが使えなくても、頼れる情報源、さらに、気持ちのささえとなるのはラジオです。
ラジオが2台あれば、AM放送局(NHK第一か民放)と、FM放送局(NHKか民放、コミュニティーFM、災害臨時FM、AM補完放送)の異なる放送局を状況により同時に聞きます。限られた状況で、いち早く情報が欲しい状況なので、この方法がベストです。
手回しラジオがある方は、これに手回し以外のラジオ受信器を追加するとよいです。手回しは案外回すのがとても大変です。
予備の電池を10~20本程度用意しておきます。LEDライトと共通に全て単三電池で統一すると便利です。乾電池は新品のシュリンクパック状態でも長期間の保存で放電して使えなくなるので要注意です。非常持ち出し袋に電池式ラジオを入れておく場合は、電池は外して袋に『一緒に』入れておくことです。電池を入れっぱなしだと電池が液漏れして使えなくなっていたり、放電して電池が弱っていることが多々あります。
“ラジオ深夜便も、お聴きの方はご存じだろうが、その日担当のアンカーとは別に、速報に対応するアナウンサーが待機していて、番組内容を変更して台風情報を次々と伝えていた” / “エンタメノート:千葉停電で見せた「ラジオの力」 リスナーの心を知る強さ 台風上陸1週間 -…” https://t.co/Q9YVWTX9tL
— 田中一郎🌤️名無しの静岡支局長さん (@ralutake) September 15, 2019
今ラジオで聞こえたけど
「停電の時、信号機がパッと着いたときは花火よりも感動した」
私もこういう感性を持ちたい— ちまり (@Chimari255) September 16, 2019
関東大震災(1923年(大正12年)9月1日11時58分)の時に、情報伝達の重要性、デマ情報による悲惨な事件への教訓から、ラジオ放送が開始されました(JOAK, 1925年3月)。災害時に正確な情報を確実に知ることの重要性、ラジオの重要性は、ラジオ放送の歴史におけるこの94年前となんら変わっていない状況です。ラジオという放送メディアの持つ強みがあらためて確認されたということになります。
いわゆるAM放送とFM放送では、電波が伝わる性質の違いから、受信できる範囲が大きく異なります。狭域伝搬性のFM放送もよいですが、情報のライフラインとしてはできるだけ広域に伝搬する性質を持つ中波放送帯のAM放送は魅力があり、災害時での情報伝達の強みにつながります。AM放送に関わるトーンダウンした話題が、今後、少しでもトーンアップに転じてほしいと率直に願います。
少しでも実際に起きた事実の教訓となるつぶやきが埋もれていく前に、今後の災害時に活かせればと思います。ラジオを視点とした今回のまとめの続編は今後機会をみて記事にしようかと思います。