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MUSICROBOT
MUSICROBOTは人とロボットがお互いに楽器を演奏したり歌を歌う共演技術から、音楽・演劇・演出における『人とロボットの共生』をめざしています。臨場感あふれるハーモニーから、音楽、演劇、演出の新しい可能性を提案します。
人の楽器演奏は、テンポにしてもクレッシェンドにしても一定ではありません。本気で集中して演奏しても揺らぎます。一方、ロボットの楽器演奏は、テンポやクレッシェンドを完璧に一定にできますし、全く揺らがずに何十時間どころか壊れるまでずっと連続演奏出来ます。高速演奏を競ったら1024分音符の打叩を強弱付で正確こなすロボットにかないません。32分音符や、64分音符が混在した変則ビートで目前のスネアドラムどころか、バスドラムさえ打ち鳴らします。そうした速さではかないませんが、人は感覚器官を駆使して、繊細な演奏表現ができます。人とロボットがそれぞれの得意技による共生について、MUSICROBOTとして活動しながら探求しています。
IROPS(Interactive Robotic Percussion Systems)として、ドラムやラテン系パーカッションなどの様々な打楽器をリアルタイム MIDIによりライブ演奏が楽しめます。一般的なMIDIファイルがあれば演奏できます。デジタルからアナログ制御への変換技術から音楽性を損なわない演奏を実現しています(特許第6573355号)。現在、MUSICROBOTとしてIROPS-2号機、3号機、4号機(試作中)、5号機(試作中)、6号機(試作中)、7号機(試作中)の実機を開発しています。
MUSICROBOTの技術は、遠隔操作インターフェースと組み合わせることで、打楽器を遠隔で演奏することができます。緩急や強弱などの演奏する人の意図で、ロボットと合奏することもできます。バーチャルシンガーと共演することも可能です。本演奏技術は、例えば、障がいをもつ方々(聴覚障がい、視覚障がい、肢体不自由、車いす)、ALSや筋ジストロフィー難病を患う方々が、身体動き(眼球の動きを含む)や、感覚機能を駆使して、本人の意思で楽器を楽しめるように、さらに、遠隔演奏の方法から一緒に合奏を楽しむことを支援します。演奏支援装置の開発は『バリアフリーミュージック』の実現に不可欠であり、挑戦しています。また現在日本では少子化により、楽器を演奏する児童が足りない小規模校が増えており、授業や音楽会、思い出となる卒業式の演奏を支援する方策も探求しています。さらに、高齢の方々が音楽の力でより元気になる、リハビリテーションへの支援を含めて、こうした少子高齢化における音楽の支援についても探求しています。
人とロボットが音楽に関る技の共生を探求することで、障がいのある無しによらない、世代を超えて、音楽演奏を楽しめる、人にやさしい豊かな未来へとつながります。
MUSICROBOT is a collaboration unit that aims at “cooperation between humans and robots”in music. This is done through automatic musical performances by robots as well as through human performances. We explore the new possibilities of musical expression to act in harmony with presence.
MUSICROBOTについての詳細:
