高分子アクチュエーターを微少流体送出(液相/気相)装置、マイクロポンプユニット、μTAS全般に応用できる特許査定 特許第6586686号

高分子アクチュエーターの制御方法、高分子アクチュエーター及びこの高分子アクチュエーターを利用した微少流体送出装置

(登録特許第6586686号, 特許登録日:2019.9.20)

ものづくり力により応用性と可能性は無限大

イオン伝導性高分子膜材による低電圧作動の高分子アクチュエータ素子をダイヤフラム部分に使用して、マイクロポンプ、微量流体送出システム、μTAS用流体ポンプに応用できる特許技術です。低電圧駆動の小型で薄型のマイクロポンプをシステムにまるごと組み込めることは大きな意味を持ちます。

作動電圧が1V以下で駆動できるので、従来のようなピエゾ素子を使った高電圧が不要なので感電等の心配がありません。高分子アクチュエータのシートから円形に打ち抜いたものをダイヤフラムとして簡単に使用できることが大きな特徴です。構造が単純なのでパーツ交換も容易で製造コストが低く抑えられます。液相では広範囲のpHが使えることに加え、気相でのガス流量の制御も可能とするマイクロポンプです。バイオセンサー等と組み合わせにより、名刺サイズの使い捨て病理診断・検査カードや化学分析カードに組み込めるマイクロポンプ部への応用が期待できます。請求項に関る技術はライセンス契約が必要となります。

共同研究はご相談ください。

以下の動画や画像のデモンストレーションでは、ポンプ内の流体の循環が分かるように、撮影のために、上部から配管を取り出しマスキングテープで固定し、液送が液滴としてわかるようにしています。システム内で流体が循環するような閉回路を構築できます。

マイクロポンプの試作品・デモンストレーション

ポンプユニットと経路のバリエーション

複数のポンプユニットを組み込むことで、ミキシングの混合比や経路の制御などが多彩に実現します。

この技術の論文:

Eiichi Shoji, Fabrication of a diaphragm micropump system utilizing the ionomer-based polymer actuator, Sensors and Actuators B: Chemical, 237, 660-665, 2016

この技術の登録特許:
出願記事
特許 2014-154925 (2014/07/30) 出願種別(通常)
公開記事
2016-032405  (2016/03/07) 総通号数(695) 年間通号数(160014) 発行区分(0704)
登録記事
6586686  (2019/09/20) 総通号数(781) 年間通号数(190039) 公報発行日(2019/10/09)
出願人・代理人記事
出願人 福井県福井市 (504145320) 国立大学法人福井大学 
出願人 福井県敦賀市 (397022885) 公益財団法人若狭湾エネルギー研究センター 
代理人 対象出願人人数(2) 代理人(国内) (100110814) 高島 敏郎 
発明者・考案者・創作者記事
福井県福井市 庄司 英一
福井県敦賀市 畑下 昌範

特許請求の範囲

【請求項1】
電圧を印加することで変形するイオン伝導性高分子膜及びこのイオン伝導性高分子膜の表
裏面に形成された電極を有するアクチュエーター素子と、このアクチュエーター素子の少
なくとも一方の面の周縁に沿うようにリング状に配置されるとともに、前記アクチュエー
ター素子の前記電極に対して相対的に抵抗値が小さく、前記アクチュエーター素子の前記
電極と通電可能に接触する導電部材とを準備し、
前記導電部材と前記アクチュエーター素子の前記電極との通電接触長を変えることで、
前記アクチュエーター素子の変形を制御すること、
を特徴とする高分子アクチュエーターの制御方法。

【請求項2】
前記導電部材を複数に分割し、分割した前記導電部材の各々をスイッチを介して接続し、
前記スイッチを切り替えることによって前記導電部材と前記アクチュエーター素子の前記
電極との前記通電接触長を変化させることを特徴とする請求項1に記載の高分子アクチュ
エーターの変形調整方法。

【請求項3】
前記導電部材と前記アクチュエーター素子の前記電極との前記通電接触長を、前記アクチ
ュエーター素子の表裏で異ならせたことを特徴とする請求項1又は2に記載の高分子アク
チュエーターの変形調整方法。

【請求項4】
電圧を印加することで変形するイオン伝導性高分子膜及びこのイオン伝導性高分子膜の表
裏面に形成された電極を有するアクチュエーター素子と、
このアクチュエーター素子の少なくとも一方の面の周縁に沿うようにリング状に配置さ
れるとともに、前記アクチュエーター素子に対して相対的に抵抗値が小さく、前記アクチ
ュエーター素子の前記電極と通電可能に接触する導電部材と、
この導電部材と前記アクチュエーター素子の前記電極との通電接触長を可変にする通電
接触長の可変手段と、
を有することを特徴とする高分子アクチュエーター。

【請求項5】
前記可変手段が、前記導電部材を複数に分割し、分割した前記導電部材の各々をスイッチ
を介して接続し、前記スイッチを切り替えることによって前記通電接触長を変化させるも
のであることを特徴とする請求項4に記載の高分子アクチュエーター。

【請求項6】
前記可変手段が、前記導電部材を複数に分割するとともに導電性を有する支持体に支持さ
せ、この支持体に対して前記導電部材を着脱自在としたものであることを特徴とする請求
項4に記載の高分子アクチュエーター。

【請求項7】
前記導電部材と前記アクチュエーター素子の前記電極との前記通電接触長を、前記アクチ
ュエーター素子の表裏で異ならせたことを特徴とする請求項4~6のいずれかに記載の高
分子アクチュエーター。

【請求項8】
請求項4~7のいずれかに記載の高分子アクチュエーターを利用した微少流体送出装置に
おいて、
容積変化により流体の流入と送出を行うチャンバーを備えた装置本体と、
前記チャンバーに設けられ、電圧を印加することで変形するイオン伝導性高分子膜を有
するアクチュエーター素子を備えた前記高分子アクチュエーターと、
前記高分子アクチュエーターの周縁を前記装置本体に固定する固定手段と、
前記装置本体に設けられ、前記チャンバーに流体を流入させる流入口及び流体を送出す
る送出口と、
を有することを特徴とする微少流体送出装置。

【請求項9】
前記導電部材が前記固定手段であることを特徴とする請求項8に記載の微少流体送出装置

【請求項10】
前記チャンバー内に設けられ、前記流体から気体を発生させるための気体発生部と、この
気体発生部から発生した気体を貯留する貯留部とを備え、この貯留部に前記気体を送出す
る送出口を設けたことを特徴とする請求項8又は9に記載の微少流体送出装置。

高分子アクチュエータの制御方法と微少流体送出装置 - 福井大学 新技術説明会 2016 at JST
福井大学 新技術説明会 2016 におきまして、当研究室の登録特許の紹介として、①高分子アクチュエータのPWM制御方法、および、②微少流体送...

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庄司英一 (Eiichi Shoji, MONOZUKURI LAB)
人とロボットが共生する工学技術をめざして、先端マテリアル創造ものづくり研究室として福井大学で活動しています。日頃の研究活動から、開示できる情報を発信します。

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