バリアフリー演奏支援機器の開発 ~ 合奏支援MIDIプレーヤーの試作

バリアフリー演奏支援機器の開発

この装置は、演奏したい曲のMIDIデータをSDカードによりプレーヤーで演奏しながら、意思伝達装置を介した打楽器の遠隔操作により、自らの意思で合奏できるものです。楽器演奏ロボットに接続すれば、バリアフリーMUSICROBOTとして、本物の打楽器で合奏することが出来ます。パソコンが不要なシステムなので簡単です。

この装置を使った様子を次の動画でご覧ください。このデモンストレーションは、楽器演奏ロボットとの接続はなく、電子音源とスピーカによる最小構成の例です。打楽器音はハンドクラップをして演奏します。

JASRAC 作品コード 039-0023-1 幸せなら手をたたこう
幸せなら手をたたこう

この例では、MIDI音源として『伴奏くん』に接続しています。

 

レガシーMIDI IN端子の付いたMIDI音源であればほとんどのものが使用できます。パソコンやスマホ、ipadに接続して演奏することも出来ます。BluetoothタイプのMIDIインタフェースを使えばワイヤレスに接続可能など、バリアフリーとしていろいろな形態に合わせることがでできます。

次の動画では独自に開発したスピーカ内蔵のMIDI音源と組み合わせた例です。よりコンパクトにするためにスピーカ内蔵のMIDI音源を開発しています。打楽器はクラベスで合奏です。

JASRAC 作品コード 039-0023-1 幸せなら手をたたこう
幸せなら手をたたこう

演奏に使う意思伝達装置には色々なものが市販されています。3.5mmΦプラグのものであれば接続可能です。回路の仕様に合わせたスイッチを独自に作って接続することも可能です。

このプレーヤーにはレガシーMIDI OUT端子が付いていて、外部のMIDI音源や打楽器制御ユニットなどと接続して使用します。MIDIデータはSDカードをメディアとして使用します。画面の中央の赤いボタンは合奏で使用する打楽器の種類を選びます。

プレーヤーとしての基本的な機能があります。

意思伝達装置には非常に高感度なものがあります。ALS(筋萎縮性側索硬化症)や筋ジストロフィーの難病患者さんでも、指先がわずかに動かすことができれば演奏できます。現在、この装置を実際にALSの患者さんとともに、実際にご家族やご友人との楽しいひとときを過ごすことが出来るようなシステムとして、改良などを進める状況です。

バリアフリーMUSICROBOTとして

このデモンストレーションでは電子ドラム電子打楽器のスピーカーによる音です。この構成のメリットは場所もとならないし、音量も加減できることです。練習にはもってこいです。

また、本システムの最大の特徴は、打楽器制御ユニットに接続して、本物の打楽器のタンバリン、クラベス、ウッドブロック、スレイベル、スネアドラム、バスドラムなどを演奏できることです。すなわち、車椅子やベッドの上から、意思伝達装置、スイッチを介して、本物の打楽器を”自分の意思”で演奏できます。バリアフリーMUSICROBOTとして人とロボットが共生する技術で合奏を実現します。

例えば、これはIROPS-3号機ですが、この打楽器の中から好きなものを選んで自分の意思でバリアフリーで合奏できることになります。

ドラム演奏ロボット IROPS-3号機 60秒デモンストレーション
再生前に、音量にご注意下さい!! ご視聴ありがとうございます。 ドラム演奏ロボット IROPS-3号機 (IROPS V...

ただし、これは小型機といえどそこそこ大きく、また音も大きいので、病院や一般家庭などで使用するには工夫が必要です。例えば、以下は単品の打楽器ですが、タンバリンなど必要な打楽器を組み合わせてて使用すれば狭い場所でも演奏できます。それぞれの打楽器は、質の高いものを選ぶことが大切で、楽器の数が少なくてもとても楽しくなります。

 

 

 

現在までに様々な打楽器(40種類程度)を自動制御してきた実績がございますので、そうしたノウハウにより現存するほとんどの打楽器を自動制御することが可能です。

本物の打楽器が奏でる臨場感豊かな響き自分の意思響かせることができれば、日々のストレスの発散に少しでも役立つかもしれません。医学サイドからの治療法や治療薬開発が優先される状況ですが、工学サイドからも『音楽の力』によるQOLの向上を実現する技術になれば幸いです。

試作1号機が完成した状況ですので、今後、急いで、作動安定性や機能の改良などを見極めていこうと思います。

自分の好きな楽曲のWAVやMP3ファイルをかけながら、あるいはご家族ご友人の歌に合わせながら、本装置を打楽器の演奏に使うことも可能です。いろいろな楽しみ方が出来ると思います。

何か進展がありましたらまた紹介していきます。

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庄司英一 (Eiichi Shoji, MONOZUKURI LAB)
人とロボットが共生する工学技術をめざして、先端マテリアル創造ものづくり研究室として福井大学で活動しています。日頃の研究活動から、研究に関わることや出来事、おもしろそうな話題などを発信します。

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