福井県郷土工芸品の菅笠(すげがさ)に無電源ラジオ『フープラ』を組込んだ試作品

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福井市清水地区は、江戸時代から菅笠造りが行われています。菅笠といえば、水戸黄門の番組で助さん格さんが身につけていた(手に持っていた)あのかぶりものです。実は、日本では1200年も以前から菅笠があったと言われています(越前菅笠を守る会の資料より)。

この菅笠に、輪っか型のラジオ『フープラ』を組込んだらどのようなものになるかを見極めたいと思いました。フープラは以前開発した、電波のエネルギーにより無電源(電池・電源不要)でAM放送が聞ける輪っか型のラジオです。電波のエネルギーハーベスティングで作動するラジオです。

 

菅笠は由緒ある伝統工芸品ですから、先ずはこの菅笠について学びました。清水地区は、福井市内から車で30分位のところにあります。周りが山々に囲まれたとても静かな地です。

清水東小学校の近くに、清水東公民館がございますので、菅笠について何かおもしろい情報が得られないかと訪問いたしました。なんと、公民館の壁に菅笠が、、、

菅笠は色々な形状があり、それらが館内に展示してありました。今回、越前菅笠を守る会の会長さんの田仲久則さんに、お忙しい中この菅笠のお話をお聞きすることができました。スゲという植物の栽培から収穫、それを加工して菅笠ができるまでのワザのお話など興味深い内容でとても勉強になりました。今後機会をみて、自分でも菅笠を造ってみたくなりました。


(越前・若狭の伝統工芸品(福井県)の冊子より引用)

公民館から少し行ったところに、農作物などの販売所があり、試作用の菅笠を入手しました。

今回は試作用として直径が42cmの6寸のものを入手しました。これ以上大きくなると、かなり大きい感じで、持ち歩く場合は少し大変な感じです。重さを計りましたら、170gでした。とても軽いです。

フープラ部分の製作では、この直径で、NHK福井第一放送(JOFG)の927KHzがダイヤル中央付近で受信できるようにしました。出来るだけ軽量に製作するために線材は工夫しました。組込んだらこんな感じ。

菅笠からなぜイヤホン?となりますね。フープラを組込んだ全体の菅笠の重さは260gでした。かなり軽量に出来ました。

今回、無電源で永久に鳴り続けるフープラの大きな輪を、菅笠の輪郭に自然な形に組込むことで合体させる、つまり、ラジオの輪形状の機能と、菅笠の笠としての形状の機能とが融合した状況です。組込む理由となりました。一般的な電池式のトランジスタラジオなら、菅笠に組込んだら不自然です、、、

菅笠は、炎天下、日焼け、日射病対策には抜群の効果があるようです。両手が使えるので、農作業やフィッシングなどに便利、また雨が降っても傘代わりになります。肩まで日光や雨をよけて風通しがいいのですから素晴らしいですね。天然素材ですからプラスチックに比べて耐候性、耐紫外線があります。古いモノには時代に裏付けられた優れた特徴があるということでしょうか。こうした菅笠のパフォーマンスを考えたら、道中合羽 を羽織るスタイルとの組み合わせで、良さが再び見直されて流行る時代が来てもおかしく無いように思います、、、

さて、菅笠フープラの性能ですが、このサイズで、外部アンテナ無しで、ラジオ放送が十分受信できております。使い勝手などで少し様子を見ていきたいと思います。

http://monozukuri.his.u-fukui.ac.jp/monozukurilab/2017/09/07/post-451/

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庄司英一 (Eiichi Shoji, MONOZUKURI LAB)
人とロボットが共生する工学技術をめざして、先端マテリアル創造ものづくり研究室として福井大学で活動しています。日頃の研究活動から、開示できる情報を発信します。

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