電気自動車の量産高性能化のカギは『新素材』、という話題

お昼のNHKニュース(2017.9.30)でセルロースナノファイバーが何気に紹介されていましたのでご紹介いたします。なぜこのタイミングかと思いましたが。

電気自動車を軽く作る意味

今後、電気自動車は生産が拡大されていきます。問題は1回の充電でどれくらい走れるかといことです。軽く作れば、それだけ走行距離が伸びるという発想です。

普通、車は高張力鋼(ハイテン)を使って作られています。普通の鉄板ではフニャフニャにゆがんで車になりません。鉄鋼技術で、さらに強度2倍に上げた超ハイテンが開発されていて、これを使えば、薄くて強度のあるボティーが作れるという発想です。米国工場で量産が行われているようです。

セルロースナノファイバー

しかししかし、もっと素晴らしい素材が注目されています。それはセルロースナノファイバー。これは木材が原料です。木材? 日本は国土の約7割が森林に覆われており、針葉樹や広葉樹のどちらもOK,これら木材からパルプを介して、このセルロースナノファイバーが製造できます。木材とはセルロース、それをナノレベルで細くしたのがセルロースナノファイバーです。材料が木材ですからものすごくエコです。

量産高性能化のカギは『新素材』

セルロースナノファイバーはエコであることに加えて、軽量で、鉄の5倍の強度があることが大きな特徴です。これを作れるのは素材メーカーです。今や自動車は、機械工学、電子工学の分野だけでは出来ません。材料工学が(電気)自動車の高性能化に重要となっています。電気自動車のバッテリー、この二次電池の開発も材料工学が分野無くしては出来ません。しかし、材料工学だけが鼻高々になっても、電気自動車なんて実現しません。今回ニュースの行間を読めば、一つは、材料のことが分かるマルチな工学技術者、材料の特徴を活かしてものづくりが出来る技術者、というのが今後はとても貴重な存在になるということです。

研究室でもセルロースナノファイバーや、高性能ナノファイバーの開発に関わる面白い研究を進めています。開示出来る状況になりましたら紹介させて頂きます。

今後の電気自動車の量産高性能化のカギは『新素材』という話題でした。

The following two tabs change content below.
庄司英一 (Eiichi Shoji, MONOZUKURI LAB)
人とロボットが共生する工学技術をめざして、先端マテリアル創造ものづくり研究室として福井大学で活動しています。日頃の研究活動から、開示できる情報を発信します。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。